世間では糖質制限ブームがすっかり定着し、世の中の人々に広く知られるようになってきました。
私は2012年に初めて糖質制限を知り、実践し始めましたのですごく嬉しいというか、「こんなよい方法が広まらないなんてウソだよなあ。」という心境です。
当ブログでも少しずつ糖質制限について記事にしてきましたが、そもそもなぜ糖質制限するようになったのか、ちゃんと書いてなかったのでこれを機に書こうと思います。
大きな理由は2つあります。
- 糖質の摂り過ぎが原因の機能性低血糖症らしきものに悩まされており、改善したいと思ったから
- 身内に糖尿病患者がいるけど自分は絶対になりたくなかったから
身内の糖尿病患者は、今思えば、高糖質の食事を長年続けていました。
例えば、白飯+芋の天ぷら、白飯+焼きそば、白飯+お好み焼き のような食事ばかり作っていました。
私もそんな環境に身を置いていましたので、当然、糖質多めの食生活を続けてきました。
ところが、中学生くらいから、食後3時間くらいですぐ空腹になって頭がくらくらしてふらふらの状態になって何もできなくなる、という症状に悩まされるようになりました。
症状は、何か食べればおさまるのですが、また3時間くらいするとお腹が空いてふらふらになってしまい、すごく困ってました。
周りの人たちは全然平気そうにしているのになんで私だけこんなに辛いのだろうと不思議でたまりませんでした。
症状は年々ひどくなり、30歳くらいの時には毎日、動悸がして目の前が真っ暗になり冷や汗が出て呼吸をするだけで精一杯になりました。
一方で、産後、お腹周りの贅肉が取れずぽっちゃりした体型になり、こんなに脂肪があるのになぜ頻繁に食事を摂らないともたないのだろう?と不思議でした。
そこでネットでいろいろ調べていたら、江部先生のブログを見つけました。
「ドクター江部の糖尿病徒然日記」
そこで、どうやら私の症状は、糖質の摂り過ぎが原因の「機能性低血糖症」らしいと、初めて見当がついたのです!20年以上悩まされていた症状の原因がやっと分かったのです!!
江部先生によれば、糖質をとらなくても死んだりどうにかなったりはしない、ということだったで、すぐさま実験してみました。夕食の時にご飯抜きでおかずだけ食べたのです。そしたら胃は満腹なのに、全く満たされない変な感じがして、少し経つと、あのいつもの症状が襲ってきました。
ふらふらになって目の前が真っ暗になって動悸がして冷や汗が出てきました。このまま死ぬんじゃないかと思いました。
いつもならばすかさず何か糖質を食べるところでしたが、今回ばかりはそれ以上何も食べずに、ただベッドに横になりました。そしたら、30分くらいで症状はおさまったんです。
これは、脂肪を消費して肝臓がブドウ糖を作り出す「糖新生(とう しんせい)」機能が働いたからなのです。
私は、初めて納得しました。人間は糖質を摂らなくても平気なんだと。
そして糖質ゼロを数日間続けただけで、機能性低血糖症は解消したのです。
それ以降、糖質制限にのめり込んでいきました。
糖質制限の元祖の釜池豊秋先生の本がすごく分かりやすくまとまっています。厳密には、「糖質ゼロ」なのですが。これも参考にしました。
最初はい~ろいろ失敗しました。
例えば、糖質を摂らないと、ものすごくダイエット効果があるので、短期間で急激に痩せてしまって、栄養不足でだるくなったりしました。
糖質をカットするだけではダメで、カットした分のカロリーの大部分をタンパク質や脂質で補わなければならなかったのです。
しかし、これまで糖質ばっかり食べてきた人間が、いきなりタンパク質や脂質が豊富な食事に転換するのはすんなりとはいきませんでした。
肉や魚料理のレパートリーが少なく、食事が単調になって飽きてしまったり、脂肪に慣れていなくて、脂っぽいものがたくさん食べられなかったりしました。
加えて、タンパク質と脂質だけだと食物繊維が足りないため便秘になってしまいました。
もちろん、好きな糖質が食べられなくなることもストレスでした。
けれど、糖質制限によって、機能性低血糖症は全然起こらなくなり、圧倒的に健康で快適な身体になったことは確かでした。
だから、糖質制限をあきらめずに試行錯誤しながら、食事も少しずつ改善していきました。
まず甘味料に「ラカントS」(血糖値を上げないエリスリトールが主成分のもの)を使うようになりました。
そしておかずには必ずタンパク質を入れること、炒め物には油を多めに入れること、口当たりの良い生クリーム、バターをスープやシチューにたくさん入れること、油にもこだわって、亜麻仁油のドレッシングをサラダにたっぷりかけること、いろんな野菜を組み合わせることで献立を多様にするなど、徐々にカロリーがしっかりとれる糖質制限の献立が作れるようになってきました。
また、「パンdeスマート」のような低糖質のパン用粉が出てきたりと、世の中もだんだん変わってきました。
→「パンdeスマート【オーツブランミックス】で作る低糖質パン」
→「基本の低糖質豆乳プリン」
私が糖質制限を始めた当初(2012年頃)は、周囲の人たちの、糖質制限に対する非難や反論はすごかったです。
日本には、「大日本白飯教」の教徒さんがいっぱいいて、うっかり「米の飯は糖尿病の原因になるから食べないようにしています。」なんて言おうものなら、めちゃくちゃ反論されました。
「日本人は遥か昔から米を主食にして生きてきた!私も家族も米飯を3食食べているけど皆健康に暮らしている。米を食べないなんて絶対にありえない!!」
しかし、日本人が米を食べ始めたのは約2000~3000年前の弥生時代からにすぎず、それ以前の何万年間は狩猟採取生活で今のように糖質を主食としてはいなかったのです。
でもこういう歴史的な事実を話しても理解できずに噛みついてくる人がいて面倒だったので、基本、糖質制限のことを話題にしないように、秘密にしていました。
しかしここ1,2年で急激に世の中に糖質制限の良さが知れ渡ってきたと実感しています。
スーパーで糖質ゼロ麺や低糖質シュークリーム、コンビニでは低糖質の菓子パンが気軽に買えるようになりました。外食チェーンでは麺や白飯の代わりにこんにゃくや豆腐に替えてくれるところもでてきました。
世間も確実に変わってきています!
私自身は、1年ほど前から、おかずだけの食事に慣れたところで、3食食べていたのを、朝と夜の2食にすることができました。
糖質制限をしていると、自分自身の糖新生機能により、血糖値が程よいところで安定するので、空腹感がなくなるんです。
このように食事の回数やタイミングを自由に決められるのも、糖質制限のメリットだと思います。
(ちなみに、糖質制限をしているかどうかわかりませんが、世間には1日1食や2食しか食べない人は少なからずいます。それだけでなく、お腹が空いた時だけ食べる、という人もいます。私の周りにもちらほらいます。皆やせてます。3食食べることにこだわらなくても全然いいんだー。むしろ3食も食べてたら肥満の原因になりやすいんだとわかりました。)
体重は、糖質制限前より10キロ減って安定し、特に苦労もせずそれを3年維持してます。
→「ネットワーク体重計と糖質制限」
そして先月、インフルエンザで3日ほぼ絶食したのを機に、夜ごはんの時に食べていた甘いものをスッパリやめられました。
糖質制限を実践し始めて5年でやっとここまでたどり着けました!!
今後は、糖質制限の良さを具体的な記事にして発信すること、低糖質のおやつのレシピや日本料理の献立を開発していくことを目標にしています。
この記事が、空腹感、低血糖、高血糖、肥満 に悩まされている方の参考になれば幸いです。
コメント
コメント一覧 (8件)
初めまして、いつも楽しく読ませていただいてます。
シトラスさんのブログには、マレンコで検索した時にヒットして読んだのが始まりで、
以来すっかりシトラスさんのファンになりました。
物に対する考えや生き方にとても共感を覚えますし、もちろんお料理も(得意じゃないけど…)参考にしています。
今回の糖質制限のお話し、とっても為になりました。
私は小さい頃から食が細く、一日三食食べることが苦痛でなりませんでした。お菓子は大好きです…。
特に朝食は量と内容に気をつけないと吐き気がすることが多く困っていました。
そして、私も長年悩んだ末に糖質が原因ではないかと考え始めて、最近(産後4年でブヨブヨ有💧)手始めに夜だけ糖質を抜く食事を開始しました。
ただ、シトラスさんがおっしゃるように糖質を取らない分のカロリーを他で補うということまでは考えもしなかったのですごく驚きました!参考文献も読まず自己流は危険ですね…。
初めてのコメントで長くなり失礼しました、
シトラスさんの今後も楽しみにしてますね!
Satokoさん、初めまして。
コメントありがとうございます。
糖質制限にご関心をお持ちだそうで、ご参考になれば幸いです(^^)
朝食時の吐き気の原因は何か私には分かりませんが、ご自身で良いと思うのであれば、身体の様子を観察しながら少しずつお試しになってみてはいかがでしょうか(^^)
日本人の平均だと摂取カロリーのうち5~6割を糖質でとっているようです。それをそのままカットしてしまうと、摂取カロリーがいきなり半分以下となり流石に少なすぎです。
そうではなくて、カットした糖質のカロリーのたんぱく質や脂質で置き換えれば、問題ないですし、置き換える量を調節すればダイエットにもなります。
糖新生機能のおかげで、長時間空腹感無しで快適に過ごせて本当に毎日楽しいですよ(^^)
返信ありがとうございます。
摂取カロリーの約半分は糖質なんですね。
お菓子大好きな私はきっと平均以上に摂取してると思います…。
…糖質制限、頑張ります!
実はいま自分改革とでもいいますか…糖質制限然り、断捨離をしたり今の自分に合うファッションやメイクを模索したりしています。
子育ても4才の息子がいますが必要以上に怒らないように心がけたり(*^^*)
少し前の私は頭で考えるだけで行動に移すことができませんでした。
でもシトラスさんが、
『やりたいことやらないのは入院しているのと同じこと』と以前のブログに書かれていて…とても心に響きシトラスさんに背中を押されました。
シトラスさんのブログが私の励みになっているのでこれからも楽しみにしてますね!
Satokoさん、こんにちは^^
私もお菓子大好きです。だから米・麺・パンをカットしてもお菓子は食べていました。
要は糖質をなんでもかんでも食べてしまうのではなくて、メリハリをきかせるのがよいのではないかと思います。
まだまだ小さいお子さんを育てながら、「自分改革」されているSatokoさんはすばらしいと思います。私の方こそSatokoさんにすごく励まされました!!
「やりたいことをやれないでいるのは入院しているのと同じ」-過激なことを書きましたが、忘れないように一日一日を過ごしたいと思います。
こんにちは!
以前も一度コメントさせて頂いた者です。
私も糖質制限を始めて、2年が経ちました。
母が糖尿病で、もう20年近くインスリン注射を使用しています。私も遺伝的に気を付けるようにと言われていましたが、とうとう2年前数値がオーバーしてしまいました…。
母も私も痩せ型で、医師からももともと膵臓の機能が弱いのだろうと言われました。
母を見ていたので、糖尿病にはカロリー制限と信じて疑わなかったのですが、2年前に江部先生のブログを見た時は衝撃的でした。
私も始めはうまくいかず、下から痩せ型なのに、更に痩せてしまってガリガリに。
回りの人からは、ちゃんとご飯を食べないといけないと言われ、健康になるためにやっているのに否定されることが苦痛でなりませんでした。
今はだいぶコントロールできるようになり、何とか体重は落ちています。でも出来ればもう少し増やせたらなぁと思っています。
話が長くなりたしたが、たんぱく質と脂質の上手な取り入れ方があれば、もっと教えて欲しいです。
そらまめさん、コメントありがとうございます。
糖質制限で良好にコントロールされてるとのことで、すごく励みになります。
糖質制限をしていると、空腹感に悩まされることはないですが、逆にカロリー不足になりがちですよね。
私は、おかずには必ずタンパク質(肉、魚、卵、大豆製品)を入れ、さらに油脂を加えるようにしてます。
例えば、サラダには卵か生ハムか肉をのせて、ドレッシングやマヨネーズをいっぱいかけます。
バターはベタつきが少なく口どけがよく食べやすいのでおすすめです。私はポンドサイズで買ってたくさん食べてます。
オムレツはたっぷりの油とバターで焼きます。
低糖質パンには、冷たいバターを塊でのせて食べます。
バターや生クリームがたっぷり入った野菜のポタージュもよく作ります。
豆腐製品ではがんもや厚揚げがカロリー高めでおすすめです。
新鮮な魚が手に入るようであれば、いろんな食べ方があるので取り入れていくと良いと思います。
私は、最近魚もたくさん食べるようになったので、今後レシピなどご紹介していきたいと思います。
早々のお返事、ありがとうございます。
私はチーズやナッツでカロリーを稼いでいましたが、バターを上手に使うと良さそうですね。
色々参考になりました。
ありがとうございます。
これからも、ブログを拝見させてもらいますね。
そらまめさん、こんにちは^ ^
ウチでは息子がチーズが苦手なので、私自身もあまり買って食べなくなりましたが、本当はチーズがいいですよね。
ナッツも手軽に取れておいしくていいですよね。お菓子作りでカカオマス(ほぼほぼ砂糖なしのチョコレート)を使うので、ナッツと一緒に食べたら合いそうかもって思います。
コストコではミックスナッツが1kgとかで買えるので、今度買いに行ってみます。
私の方こそ色々教えてくださってありがとうございます。