先月、京都の菊乃井に行った際に買い求めた本です。
読んでいくと、ひとつひとつの料理が、基本中の基本といいますか、日本料理店で仕事している私にも覚えのある料理が多くて驚きました。
先日食べた献立の中の一品ですら、この本にいくつか載せられていたため、人づてには聞いていましたが、菊乃井は奇をてらわず、伝統をしっかりと守って伝えている店だということがわかりました。
見開きの左側にはグラビア写真、そして右側にはどうしてその料理がいいのか、なぜそのような姿や料理法になったのか、といった、料理人の狙いが丁寧に解説してあります。
「狙い」というのは、修行している人間からすると、最初はなかなか分からないものなのです。当然、何から何まで先輩や上司が丁寧に教えてくれるわけでもないです。しかし、いったんそれを知ると、不思議なくらい迷いが晴れて、包丁の仕方や火の通し方、盛り付け方に答えが見出せるものなのです。
すばらしい本に、村田さんご本人のサインまでいただきました。大事に読んでこの本の中身を実践していきたいです。
励みになります。
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